Yahoo!地図情報Webサービス

Yahoo!地図情報WebサービスAPIGoogle MapsやMS Virtual Earthに比べると貧弱である。どうも、アルプス社の有償のProAtlas MapExpress APIサービスへの利用を促すのが1つの目的になっているような感じだ。
今更、Google Maps APIと同じポジションで争っても勝てないので、日本では商用利用をGoogleより先に開始(Google Maps for Enterpriseは米国で始まっている)して、ビジネスニーズを取り込もうとしているのではないかと思う。
一方、MSのVirtual Earth APIGoogle Maps APIと同じ土俵で戦おうとしてるが、日本では知名度がかなり低いようだ(ソフトウエア会社らしく、クラスのリファレンスは非常に充実している。また、Googleにはない経路探索のAPIやBird ViewのAPIも用意している)。その証拠にVirtual Earthのクラス「VEMap」を日本語のページのみでGoogle検索してみると、36件しかヒットしない。MSはせっかくいいものを作っているのに開発者へのプロモーションが甘いのではないかと思う。


Yahoo!地図情報Webサービスの利用について
3.Yahoo!地図情報Webサービスは、継続的な動作を保証しているものではなく、サポートも提供しておりません。一定の動作保証およびサポートを望まれる場合、またはYahoo!地図情報Webサービスをご利用になれない場合には、株式会社アルプス社のページをご参照ください。APIレベルで互換性のある商品を有料で提供しています。詳しくは、株式会社アルプス社のページ(外部リンク)をご参照ください。なお、アルプス社の商品をご利用いただく場合には、商品のご利用に必要となる契約は利用者とアルプス社間で成立し、Yahoo! JAPANは関与いたしませんのでご注意ください。

梅田氏、佐々木氏の著書同時出版

ウェブ進化論』の梅田氏、『グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 』の佐々木氏の著書が本日(14日)同時に出版されるようである。しかし、この手の本は次から次へと出てきて、読んでも読んでもきりがない。

ウェブ人間論 (新潮新書)

ウェブ人間論 (新潮新書)

地図 MSの反撃

本日、MSのVirtual Earthに関して2件のリリースがあった。

マイクロソフト、精密な3D地図サービス「Virtual Earth 3D」を提供開始

MS、「Live Search」日本語版に地図検索機能を追加

Webの1キラーコンテンツである地図に関してMSの反撃が始まったようだ。

Virtul EarthのAPIに関しても既に日本地図に対応しているようだ。今後、Virtul Earthを利用したマッシュアップを増えてくることだろう。Google Mapsとの差別化要素がBird Viewだが、Bird ViewのAPIも用意されている。
また、経路探索のAPIも用意されているようだ(日本対応されるかは不明)。

●Virtual Earth開発関連サイト
http://dev.live.com/virtualearth/default.aspx?app=virtual_earth

地図はMSNで利用しているIPCではなく、Google Mapsと同じゼンリンのようだ。

ALPSLAB routeすごい

ルート地図を簡単に作成、共有できるサービス「ALPSLAB route」が公開


AlpsがALPSLABで経路作成・共有機ALPSLAB routeを追加した。

まず、経路作成で地図上に点を落とし、経路を作成する。その後、作成した経路を投稿することができる。

経路再生は標高グラフ(何と経路に沿った標高グラフが表示できます)と経路沿いの外観写真が連動しており圧巻。
アルプス(Yahoo!傘下)なのに、KMLGoogle Earthのベクトルファイルフォーマット)出力機能といった記載もある。

作成した経路をブログ等に貼り付けることが可能。


作成・投稿した経路のリンクは以下。
http://route.alpslab.jp/watch.rb?id=3697c4ca2d728e01b5f0aa9718bdcbfb
(写真と標高グラフを表示し、地図上のPLAYボタンを押せば標高グラフと外観写真が連動したルート再生が開始する)

少し、いじっていたら、IEが落っこちてしまった。

マイクロソフト、クリエイターやライバルと「REMIX」するイベント

Web2.0関連では陰が薄くなっているMSではあるが、こんなイベントを開いたようだ。驚き。
http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20290507,00.htm

でも、パネラーに肝心のGoogleの人がいない。
Google陣営を日本で作ろうとしているのか。

「今後の課題については、各社が競合企業でありながら協力し合う共生の意識が芽生え始めていることを語り合ったほか」
とある。
やはりGoogleが良い例である。
Ask.comは検索エンジンとしてはGoogleと競合しているわけだが、検索連動型広告ではGoogleから供給を受け、Ask.comの一番の収益源になっているといったようなことが起こっている。
詳細は以下の書籍の「11章 グーグル経済圏の確立」参照。

Google誕生 ?ガレージで生まれたサーチ・モンスター

Google誕生 ?ガレージで生まれたサーチ・モンスター

1章 「不可能に思われることには、然るべく無視の姿勢で」
2章 ラリー、サーゲイに出会う
3章 ゲイツ三六○号室
4章 ムーアの法則と一枚の小切手
5章 三億ドルの融資を獲得
6章 グーグル・ドゥードゥルの誕生
7章 「サーチエンジン・ウォッチ」
8章 「グーグル」が動詞になる
9章 エリック・シュミットの参画
10章 AOLとの提携
11章 グーグル経済圏の確立
12章 二〇パーセントタイム・ルール
13章 「グーグル狂」は国境も業界も越えて
14章 Gメールを巡って
15章 ポルノ・クッキー男
16章 「掟破り」にウォール街騒然!
17章 そしてついに株式公開
18章 「社員番号五六番」はストックオプション付のシェフ
19章 デスクトップ検索
20章 商標使用権をめぐる裁判
21章 図書館デジタル化プロジェクト
22章 クリック詐欺
23章 マイクロソフトを攻撃する
24章 株価百三五ドル突破! 初の株主総会
25章 チャイナ・シンドローム
26章 遺伝子をグーグルする これからが「グーグル・ストーリー」の始まり


こんなイベントやってはいるが、MSは宿敵Googleとは共生しないと思う。

デジタルマップフェア2006

本日、デジタルマップフェア2006に行って来た。
Dawn、Infomatix、コボプラン、MapQuestといった主要GISベンダーが既にajax対応しており、ASP提供しているといったことが分かった。このようなベンダーは自治体の住民サービス等をターゲットにしているのだが、千葉市ちば案内マップのように経路表示にGoogle Mapsを有効利用する事例も出てきているので、サービスレベルを含め割り切りが必要ではあるが、わざわざGISベンダーのASPをコストをかけて利用する必要もないのではないかと思う。
また、ようやく主要GISベンダーの.NET化が完了しつつあるようである。
.NET化の利点としては
VISTAの資源(WPFWCF)を有効利用できる
・64bit OS上でも問題なく動作する
がある。但し、各社、WCFまではいきついていないようである。とりあえず、既存のWin32APIのエンジンを.NET化しただけといった感じでエンジンに思想が感じられない。

今後はajax、.NETをキーワードに営業展開、競争が繰り広げられること必至であるが、
やはり、WPFWCFをフル活用し、プロモーションをうまく行なったGISエンジンが優位になってくるのではないかと思う。

また、Google Maps APIの企業内(イントラ)利用はNGである?が、Google Maps for Enterpriseなるものもでてきている。日本ではまだ展開されていないが、日本でもサービスが開始され費用が低額であれば、企業内・自治体内でもGoogle Maps for Enterpriseを使うといった選択肢もある。こうなると既存GISベンダーは厳しい。