WS-* VS. REST

Webサービス(WS-*)とRESTに関して、XMLの生みの親の見解が掲載されているページが以下。MSがどのようにWS-*(Indigo)をうまく市場に浸透させるかが見物である。

Web標準化の原石「XML」はどこへ向かう


平野 その点で言うと、ブレイ氏は現在のWS-*仕様群に対して複雑すぎるという批判をしていますが、WS-*も使われなくなる仕様だと考えているということですか? 今後、WS-*はどのようになっていくと予測していますか。

ブレイ 現在、WS-*で2つの規格が業界に広く受け入れられようとしています。WS-Addressing(関連リンク)とWS-Managementです。しかし、WS-*に対しての私の見解は変わりありません。

 業界内にはさまざまな考え方があります。RESTのようにXMLとHTTPだけを使ってシンプルさを追求するグループと、WS-*と称する完璧主義なグループは、対立するのは当然なところです。考え方の根本が違うため歩み寄りを見いだすことは難しいのです。このことからも、両者の取り組みが将来どのようになっていくのかを予測することは難しいと言わざるを得ません。

平野 シンプルなXMLメッセージングとWebサービスは、本当に「対立」するものなのでしょうか? 現実的には、「対立」ではなく「棲み分け」ということではないのでしょうか。

ブレイ いや、対立しています。現在、マイクロソフトWebサービスに多大な投資をしているベンダーです。具体的に挙げれば、同社が次世代Webサービス技術としているIndigoですマイクロソフトの戦略を見れば将来の構想は明らかであり、簡単なものから複雑なものまですべてのメッセージングをWebサービスで統一しようとしています

 一方、IBMは非常に大きな組織です。このため、Rationalを始め5つのまったく違ったブランドで異なる取り組みを並行させることもできるほどです。実際にWebサービスにも多大な投資をする傍ら、シンプルメッセージングにも取り組んでいます。これは大規模であることのメリットとも言えるでしょう。

平野 そうとは言っても、多くのベンダーの製品はシンプルなメッセージングとWebサービスの両方に対応しています。例えば、当社の製品「ASTERIA」でも、どちらのメッセージングにも対応しており、ユーザーは必要に応じて選べば良いという形になっています。